みなさん、こんにちはふみです!今日は航空輸送についてお話しをしたいと思います。航空輸送とはその名の通り、飛行機でものを運ぶ方法です。
現代におけるものを運ぶ方法は海上輸送だけではありません。
迅速でかつ安全な航空輸送の需要もとても多くなっています。
そこで今日は航空輸送についてまとめましたので、お話ししたいと思います。
航空輸送はフォワーダーさん経由で輸送する方法や、DHLやFEDEXなどのエアクーリエを利用する方法などがありますが、今回はフォワーダーさん経由での輸送についてをお話ししていきます。
ではまずはじめに、航空便の特徴についてお話しいたします。
航空便の特徴その1 : 圧倒的な早さ
航空便の特徴は主に2つあって、1つ目はもちろん、その早さです。
外国から日本まで何日もかかる船とは違って隣国などであれば、航空便は1日で到着してしまうから驚きですね。私の取引先の中国は最短で1日で日本に到着しますし、インドからも香港やマレーシア経由で3,4日で東京に到着してしまいます。
すごいですよね。
どうしてこんなにも早く納品ができるのか、という理由は飛行機自体が早いからだけではありません。そのほかにも貨物を迅速に到着させることができる理由があるんですね。理由は後述いたします。
航空便の特徴その2 : 航空運賃が高い
続いて航空便の特徴2つ目は航空運賃の高さです。
前回は海上運賃についてお話ししましたが、一度に大きなボリュームを運べるコンテナ船と比べ、航空運賃は飛行機への搭載スペースが限られている分、コンテナ船の運賃と比べて、 値段設定が細かく決められていて、割高なんですね。
この割高になってしまう理由を少し掘り下げてみましょう。
飛行機1つで運べる重量やスペースはコンテナ船などに比べて、かなり少なくすぐに限界がきてしまいます。
このような厳しい条件下ですと、運賃の値段設定も単純にすることができません。
例えば、スペースを全く考えずに貨物の重量のみで飛行機の運賃が決まってしまうと、重くて小さい貨物の方が、軽くてスペースを大きくとる貨物より料金が高いということになってしまいます。これだと重い貨物を運びたい荷主にとって不公平になってしまいます。
それに航空会社さんにとっては、軽くて大きいものが多ければ多いほど、その軽くて大きいものに飛行機全てのスペースを占領されてしまい、さらに軽ければ軽いほど運賃が安いので、収入が減ってしまうという事態が起こってしまいます。
こういう問題を防ぐために、航空運賃は、実際の貨物の重さと貨物の大きさの2つの要素を組み合わせて料金を決めているんですね。(※別記事で紹介します!)
さてここでこの1つ目と2つ目の特徴を考えた上で、航空便を使って運ばれるものにはどんなものが多いのかというと、この3つの要点にまとめられます。
- 急ぎのもの
- できるだけ小さいもの
- 高い運賃を支払ってでも仕入れたい価値の高いもの
が挙げられるんですね。
具体的には、生鮮食品、パソコンや電子機器、貴重な美術品、時には動物を輸送します。このように価値の高いものや食品のように足が速いもの、また比較的振動が少ない飛行機で、安全に運びたいものが多いんですね。
ですがさらに服などの衣料品も運ぶことが多いんです。衣料品は柔らかいし、ダメージを受けることが少ない、しかも腐るものでもないですよね。
ですが、衣服にはトレンドがあり、2〜3週間も船でゆっくり運んでいたらあっという間にそのトレンドが終わっていたなんてこともあるんですね。ファッションは売り時がとても敏感で、人々が作る旬に左右されているので、航空便で手配されることがあるんですね。
航空機について
では、次に少し航空機についてお話しします。
航空機でものを運ぶということを想像できる方もたくさんいらっしゃるかと思いますが、航空機でものを運ぶ時にどこに荷物をいれるんだろう?と疑問に思う方もいるかと思います。
実は私たちが載っている旅客機にもちゃんと貨物室があり、貨物を運ぶことが来ます。
その貨物室は私たちが座っている座席の下にあります。
意外にも座席の下にはスペースがあり、ここに荷物を詰めているんですね。
基本的には貨物は主に旅客機ではなく、貨物機で運びます。
貨物機の場合は、座席部分も全て貨物室になっている飛行機なんですね。
これはANA cargoさんの貨物機 (777F)です。
最大で102トンの貨物を運べるから驚きですね。
ちなみに貨物機には窓がほとんどありません。荷物は外を見る必要がないからです。
荷物を飛行機に搭載するときは必ずこの
コンテナ
パレット
ULD(ユーエルディー)
と言った航空貨物専用のコンテナやパレットなどに貨物機の担当者さんが貨物を詰め込み、飛行機に搭載してくれるんですね。
ちなみにこのコンテナのサイズの規定により、設備にもよりますがあまりにも大きいな貨物、大体高さ150cmくらいのカートンは積込を拒否されることが多いので注意をしましょう。
フォワーダーさん経由での航空輸送の流れ
最後に航空輸送の流れを説明にします。
ファワーダーさん経由で行われる航空輸送も海上輸送とほとんど同じ流れで、貨物の情報をフォワーダーさんに流した後に飛行機会社にスペース確保の連絡をフォワーダーさん経由で入れてもらいます。これも船のブッキングと同じ要領です。
ここで貨物を海外工場から飛行場まで持っていくことになりますが、 船便と少し違い、航空便は船ほど何日も前に貨物を倉庫へ入れないといけないという縛りが弱く、航空便の場合は貨物の状態、何を運ぶのかにもよりますが、飛行機が離陸する2~3時間前に全ての手続きを完了すればOKなんですね。
こちらはANAcargoさんのサイトで確認できるカット時間です。
最短で2時間前に手続きをすれば、積み込め流なんてとても迅速な手配ですよね。
(※実際の受付時間は各航空会社さんによって違います。)
このように先ほどお話しした航空便の特徴でどうして飛行機は早く納品できるのかは飛行機自体が速い以外にも、このような迅速な手続きがあるからも理由の一つなんですね。
書類も船で仕入れる時と同じ要領でOKで、工場から送られてくるインボイス、パッキングリストをチェックしそのほかに必要書類があれば、全て揃えてフォワーダーさんに渡すだけです。
ちなみに航空便では1つだけ船便と違う「書類」があります。
それはAir Way Billです。Air way billは簡単にいうと運送状のことで、船便で扱うB/Lのようなもので、ここには貨物の情報が載っているんですね。書かれている内容もほぼB/Lと同じです。
Air Way Billに関しては、B/Lと違う部分があり、このAir Way Bilは、B/Lのようなものではあるのですが、荷物を運送しますよ~という単なる貨物の運送通知書で、海上で輸送される時に、貨物の受け取りに必要なB/Lのような効力は持ち合わせておりません。
これはなぜかというと、航空便は早さが命だからなんですね。貨物を迅速に届けるという一番の目的のためには受け取るための煩雑な手続きを省略する必要があり、このAir WayBillを渡さないと貨物が受け取れないということはなく、簡単なやり取りで貨物をすぐに受け取ることが可能となっています。
また、航空便の通関に関してはかなり迅速に対応してくれます。
船で荷物を運ぶ場合は、通関の際、税関さんからよく、商品素材や用途についての質問がくるのですが航空便ですと到着するまで時間も限られているからかあんまり内容を聞かれないことが多いです。
たくさんの細かな貨物を捌かないといけないのと、迅速な手配を要求されているので、一つ一つに時間をかけていられないのですね。
通関が終われば、船で運ぶ時と同じように予約していた配送車に荷物を積んでもらって指定場所まで納品となります。ほとんど船の場合の輸入と同じ手続きなんですね。
以上、航空輸送についてお話ししていきました。
次は航空輸送のエアクーリエについてのお話しをしていこうと思います。
では今回は航空輸送の流れについての動画でした。ご参考になればとても嬉しいです。
ではではこの辺で。
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